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なぜ読めないのか

みなさん 本を読んでいますか?

  • 苦手だけど 仕方なく読んでいる
  • 読むのを あきらめている
  • 読んだ”フリ”をしている

いろいろな思いがあることでしょう

ちなみに 私は学生時代 あまり本を読みませんでした マンガは読んでましたけどね せいぜい小説を年に1冊程度 読むスピードも遅かった
だけど あるきっかけから 読解力が爆上がりしました おかげで 入試の現代文はほぼ満点 読解力に比例して 読むスピードも上がりしました
私の経験談から 本を読むコツをお伝えしたいと思います

なお 以下の二点にご留意ください

  • 科学的データにあまり基づいていません
  • あくまで私の個人的主張です

それでは いってみましょう! キーワードは「本を読む前に 勝負は決まっている」です

4人に3人は小学生レベル!?

次のグラフをみてください これは16~65歳の働く男女の読解力習熟度レベルの調査結果です

要するに 働く大人の4人に3人が 小学生レベルの読解力ということです 多くの皆さんが「本を読むのが苦手」と思うのは当たり前なのです あなただけじゃなかったのです

ハウツー本に飛びつく前に!

本を読もうとする時 多くの方が

  • 時間がかかる
  • 読んでも忘れてしまう
  • 内容が理解できない

こんな悩みをお持ちだと思います

でも「本を読めるようになりたい」と思いますよね? そんなあなたに質問です

そもそも本が読めないのに ハウツー本が読めるの?

読めるわけ ありませんよね なぜ読めないのか それは読解力がないからです だったら読解力をつければいいのです そのあとで ハウツー本を読めばいいと思います

本を読む前に勝負は決まっている

ちなみに 速読法の多くは「まず目次などで大まかな概要をつかもう」と書かれていますが 残念ながら 読解力がなければ それすらできないはずです 特に青本・赤本など 法律関係を読み解こうとしたら なおさらです

そうです 実は 読む前から勝負が決まっているのです

解決法は 次の通り

  • 自分に合った本を選ぼう
  • 基礎単語を理解して 難しい本に挑戦しよう

シンプルですね では 具体的な本の読み方をお伝えしますね

自分に合った本を選ぼう

マンガや絵本も立派な「読書」

私は 専門外の分野や 興味がない分野の本を読むとき まずは「マンガで解説」や「絵がたくさん載っていてわかりやすい本」を選びます 私だけではないと思います あなたが想像する「賢い人」もきっとみんなそうしていると思います だから どんな書籍もバカにしないでね!

まずは書店で手に取って

電子書籍はとても便利です だけど 最初は ぜひ本屋さんに足を運び 実際に手に取って立ち読みすることをおススメします 最初は誰だって 自分にどんな本が合うのかわからないもの ですから ぜひ 本屋さんにいってくださいね

選ぶコツは次の通りです

  • マンガや子供向けもバカにしない
  • 読みやすそうなデザインを選ぶ
  • 「はじめに」を見て 内容が想像できるを選ぶ
  • (実際に読破しなくてもいいけど)読破できそうな本を選ぶ

「内容が想像できる」が最重要

最も大切なことは「内容が想像できるか?」

たとえば次の文章 理解できますか? 

どれだけがんばっても、病気や親の介護といったさまざまな理由で、どうしても貧しさからはい上がれない場合もある。稼いだお金を、社会にどんどん還元しているお金持ちもいるだろう。
 にもかかわらず、僕たちはあまりにしばしば、自分の経験を過度に一般化してしまうのだ。
 これを僕は、「一般化のワナ」と呼んでいる。

苫野一徳「はじめての哲学的思考」(https://www.webchikuma.jp/articles/-/143)

ちくまwebからの引用です さほど難しい言葉は使っていないように思えますが「一般化のワナ」が想像できますか? なかなか難しいですよね?
では 次の文章はどうでしょう

夜間又は早朝に指定訪問介護を行った場合は、1回につき所定単位数の100分の25に相当する単位数を所定単位数に加算し、深夜に指定訪問介護を行った場合は、1回につき所定単位数の100分の50に相当する単位数を所定単位数に加算する。

訪問介護の夜間・深夜の加算についてです 法律用語ですので こちらの方が固い文章にもかかわらず 想像しやすかったのではないでしょうか? 「内容が想像しやすい」とは こういうことです 具体的に想像しやすい本を選びましょうね

大切なのは「読みたい」と思わせる本

これが 一番のコツかも知れませんね あなたが「読みたい」本を選んでください

この本を読んだら 賢そうにみえるから・・・

断言します そんな本 あなたはきっと読破できません
思い出してください

「大人の4人に3人は小学生レベルの読解力」

難しそうな本を持っている人の4人に3人は その難しそうな本を読んでいません きっと賢いと思われたいから 本棚に飾っているだけです 読んだふりをしているだけです

マンガでも絵本でも 何でもいい あなたに合う本を 本屋さんで 手に取って 選びましょうね

基礎単語を「理解」しよう

次は あなたの読解力を上げる方法です

キーワードは「外国語と一緒」です 外国語は単語を知らなければ 意味わかりませんよね? それと同じこと 読めるけど ちゃんと意味が理解できていない単語の意味を 理解するだけです

基本単語とはこういうこと

先ほどの文章を もう一度ご覧ください

どれだけがんばっても、病気や親の介護といったさまざまな理由で、どうしても貧しさからはい上がれない場合もある。稼いだお金を、社会にどんどん還元しているお金持ちもいるだろう。
 にもかかわらず、僕たちはあまりにしばしば、自分の経験を過度に一般化してしまうのだ。
 これを僕は、「一般化のワナ」と呼んでいる。

苫野一徳「はじめての哲学的思考」(https://www.webchikuma.jp/articles/-/143)

法律の条文に比べると とっつきやすいはずなのに なぜピンとこないのでしょう おそらくそれは 「還元」「一般化」の意味が ちゃんと想像できていないからだと思います
還元は 缶ジュースなどに「濃縮還元」と書いてあるし 「一般」は「一般料金〇〇円 子供料金〇〇円」みたいな感じで 見たことありますよね? だけどぼんやりしている・・・

「知っている」を「理解している」と勘違いしている

つまりこういうことだったのです

見たことあるけど なんとなくぼんやりしている単語を 理解していると勘違いしている

「見たことある」や「知っている」と「理解している」はぜんぜん違います
ですから あなたがぼんやりと「理解している」と勘違いしている基本単語を しっかり理解しましょう

ちなみに「還元」「一般化」の意味は こんな感じでしょうか

還元:元に戻すこと この場合 お金を貯めずに使うこと
一般化:世間のどこでも通じる法則にすること この場合 個人的な経験を 誰にでも当てはまるものだと 思うこと

こんな便利な本もある

「見たことはあるけど なんとなくぼんやりしていて 理解していると勘違いしている」

よく使われる言葉で 例えばこういうのがあります

普遍 特殊 主観 客観 抽象 具体 絶対 相対 理性 感性 などなど

これらをちゃんと理解するだけで あなたの世界は一気に広がるはずです それもほんの100単語程度でOKです
なにも すべて辞書を引く必要はありません 高校生向けの現代文の単語集を一冊買えばOK  本に出そうな単語を説明してくれるので とても便利ですよ

最初は動画でもOK

「本を読めないのに 本を紹介するって矛盾している」そう思われた方 おっしゃる通りです そういう方は 動画でもOKです 知りたい単語をYouTubeなどで検索してみましょう きっといろいろな関連動画がヒットするはずです

また あなたが知りたい分野の基礎知識も YouTubeで学びましょう そうして 基礎知識がついた状態で 本をみてみると とても理解しやすくなっていると思います

一度 理解したら「賢い」も何もない

「あの人は勉強家だから・・・」とか「あの人は頭がいいから・・・」といって 自分を卑下してはいませんか?

例えば 先ほどの「還元」「一般化」という言葉 確かに頭いい人なら 10年以上前から知っていたでしょう しかし あなたは今日覚えた するとどうでしょう 「還元」「一般化」の知識は 頭いい人とあなたに差はないのです 

さらに 手段はなんでもOK 動画であれ 本であれ 一度その知識を身に着けたら 賢いも何もないのです 明日は同じ「理解した人」です

おわかりでしょうか? 知識を得たら もう勝ち確定なのです 「本を読むのが偉いのではない 知識を得た人が偉いのだ」 このことを忘れないでね

では なぜ本を勧めるのか? それは 本を読んだ方が 動画を見るより 圧倒的に時間の節約になるからです

本の読み方

「はじめに」が超重要

「はじめに」と「目次」にざっと目を通しましょう その時点で 興味がなければ その本はあなたに合っていません 読まなくていいです

なぜそう言い切れるのでしょう

それは 本の作者は 本を一冊書き上げた後に 本の全体を見通して「はじめに」を書くからです 「はじめに」は 作者にとって 本を買ってもらうかどうかの正念場 「はじめに」に魅力のない本は 中身も魅力あるはずがありませんよね

全部読まなくてもOK

本の作者の言いたいことは 要約すると せいぜい1~2ページくらいのものです それを 順序だてて説明しているにすぎません 

1~2ページの本が 売れるわけありませんよね? だから 手を抜いて文字数を稼いでいるページもたくさんあります そんなページは 往々にして 面白くありません 面白くないところは 読まなくてもOK 作者の言いたいことだけ理解できればいいのです

一概には言えませんが 作者の言いたいことは「はじめにの答え」になっている部分です そのページに付箋をつけて また 面白いところまで ジャンジャン読み飛ばしましょう

面白いところだけまとめて要約しよう

少し上級編です

面白いページは 付箋などでチェックします おそらく 付箋は10枚くらいになると思います それらをまとめて 文章にすれば その本の要約の出来上がりです

ちなみに私は 面白い表現や気になるページを スマホに記録し それをクラウド上で編集して 原稿の種に使ったりしますよ

種類別攻略法

本の種類別 攻略法です

介護技術の本

図や絵が多く 一目で理解しやすいものを買いましょう

留意点:介護技術は無限にあります その本が 唯一絶対だと思わないようにしましょう

病気・薬の解説本

各自 持っておくとよいですね スマホ版の電子書籍でもOKです できれば 大まかな理解をするための本とハントブックとして常備する辞典との2冊があるといいですね

資格本

介護福祉士やケアマネ試験のための本は 本屋さんに行って合うものを買います 参考書と問題集の2冊あると万全ですね

介護保険の法律の解説本

赤本・青本だけで十分だと思います

サービス提供者向けのハウツー本

法律の理解は 赤本・青本だけで十分 介護向けの本は あまり良書を見たことがありませんし視野が狭くなってしまいます それより ビジネス本・実用本の方が 役に立つと思います

ケアマネ向けハウツー本

サービス提供責任者向けに準じます 基本 買わなくていいと思います

実用本・ビジネス書

「チーム運営」「営業マン向け」「会社運営」「コーチング」「接客法」「言葉遣い」などなど 興味があって理解できそうなものを 本屋さんに行って選びましょう 「マンガで解説」のように とっつきやすい本を選ぶといいですよ ただでさえ視野の狭い業界ですから 視野を広げるのにもちょうどいいですよ

専門書

「哲学」「心理学」「日本思想」「マネジメント」など あなたが福祉を志す上で 行動原理となる本になるでしょう ただし 福祉業界の人で いきなりこれを読める人はいないと思います まずは ビジネスマン向けの本やYouTubeなどで大まかな理解をしてから チャレンジするのがいいと思います

まとめ

お疲れさまでした

本を読むのが苦手なのは みんなそうでした 大人の読解力は 小学生とさほど変わりませんので まずはそのことを知っておきましょう ですから ハウツー本を読むのは 読解力がついてからになります

本を読む前に まずは 自分に合った本を選ぶことが重要です 自分に合う本とは あなたが手に取って「読みたい」と思わせるような本のことです どんな本にも「はじめに」があると思いますので それを見て 読みたい本を選びましょう

本の理解には 基本単語を理解することが重要です 「知っている」と「理解している」とは違います YouTubeでもなんでもよいので 基本単語を理解しましょう

いざ本を読むときは 面白いと思ったところだけ読めばOK その多くは 「はじめに」のアンサーになっている部分だと思います その箇所に付箋をつけておいて 読み終わった後に それをまとめると より理解が深まるでしょう

一度理解すれば 頭がいい人との区別はなくなります 自分を卑下する前に 一歩一歩着実に 知識をつけていきましょうね