ハラスメントとは?

代表的なハラスメントの分類

種類イメージ説明
パワハラパワーハラスメント
仕事の範囲を超えた上から目線の言動で働きづらくなる
セクハラセクシュアルハラスメント
立場を利用して性的な言動を行い 拒否すると 不利益を生じることで 働きづらくなる
マタハラマタニティーハラスメント
妊娠・出産を理由に対する言動・制度的な不利益で 働きづらくなる
カスハラカスタマーハラスメント
立場を利用してお客さまから過剰な要求や言動がなされ 働きづらくなること
就活ハラスメント就活ハラスメント
就職活動中の人に パワハラやセクハラ等を行い 個人の尊厳や人格を不当に傷つける

パワハラってなに?


身体的な攻撃

精神的な攻撃

無視・仲間外れなど

できないことをさせる

簡単なことしかさせない

プライベートに立ち入る
代表的な例

労働施策総合推進法におけるパワハラの定義

1.仕事の範囲を超えた

2.抵抗や拒否ができない状況での言動で

3.働きづらくなること

仕事の範囲を超えるとは

  • 業務上明らかに必要性のない言動
  • 業務の目的を大きく逸脱した言動
  • 業務を遂行するための手段として不適当な言動
  • 回数・人数・手段などが常識の範囲外な言動

介護保険業務の場合は 介護保険外のことをさせることも 業務の目的を逸脱した行為です


抵抗や拒否ができない状況とは

  • 地位が上位の者
  • 資格者・知識や経験が豊富でその人しかできない者(主任ケアマネがいなければ事業所は維持できませんよね そういう立場を使った行為のことです)
  • 集団で行う者(「職場全員で仲間外れ」されたら抵抗できませんよね そういうこと)

「地位が上」だけとは限りません!
辞められたら困る有資格者
辞めたら人員要件を満たさなくなる集団で結託
「地位が上」と勘違いした人
などなど 介護業界もいくらでもありますね


従業員が働きづらくなるとは

身体的・精神的に苦痛を与えられ 仕事がやりづらくなって 本来の能力が発揮できないなど
仕事する上で見過ごせない程度の支障が生じること


具体的な例と該当しない例

種類ハラスメントハラスメントじゃない
身体的殴る・蹴る・物を投げる間違ってぶつかる
精神的人格を否定するような言動
性的指向や性自認に関する侮辱
必要以上の長時間の厳しい叱責
他の従業員の前での威圧的な叱責
能力を否定・罵倒するようなLINE等を複数に送信
遅刻など社会的ルールを欠いた言動を繰り返す人に ある程度強く注意
重大な問題行動を行った人に ある程度強く注意
隔離
仲間外れ
無視
気に入らない人に仕事を外し 長期間 隔離したりする
同僚が集団で無視をし孤立させる
新規採用者の育成に短期間集中的に別室で研修等の教育をする
懲戒処分を受けた人に一時的に研修を受けさせる
不要なことや無理なことをさせる
仕事の妨害
長期間 過酷な環境で直接仕事に関係ない作業を命ずる
新規採用者に教育を行わないままハイレベルな業績目標を課し達成できなかったことに対し厳しく叱責する
業務とは関係のない私的な雑用の処理を強制的に行わせる
育成のために少し高いレベルの業務を任せる
繁忙期に通常時よりもある程度多い業務の処理を任せる
低レベルの仕事を命じる
仕事させない
辞めさせるために誰でもできる業務を行わせる
気にいらない従業員に対し嫌がらせのために仕事を与えない
能力に応じてある程度内容や量を減らす
プライベートに過度に立ち入る勤務外でも継続的に監視する
私物の写真を撮る
性的指向・性自認・病歴・不妊治療等の個人情報を他人に暴露する
労働環境改善のため 家族状況等のヒアリングを行う
了解を得て機微な個人情報を現場責任者に伝え 配慮を促す

ハラスメントを行った時の責任

自覚・無自覚を問わず ハラスメントに係る言動を行った場合 このような影響があります
あなたは責任をとることができますか?考えてみましょう

従業員への影響

  • 心身の健康を害し 休職等に至る
  • 職場環境の悪化

組織全体への影響

  • モラルの低下→生産性の低下→業績の悪化→給料が減る
  • 人材の流出→業績悪化→給料が減る
  • 訴訟による賠償→業績の悪化→給料が減る
  • 会社イメージの悪化→採用への影響→業績悪化→給料が減る

社会への影響

  • 介護へのイメージ悪化→地域の介護職員が減る→介護事業所が減る→仕事できなくなる
  • コンプライアンス上の問題
  • 民法、刑法、就業規則違反

結局は 地域社会全体の問題になってしまいます
介護の人手不足の根っこの問題は 「安い給料」ではありません!
「上下関係」の職場は もう時代遅れ そんな職場 楽しそうじゃないから誰も来ません
介護関連の協会の方 理事長さん 施設長さん 法人トップの方 などなど
現場職員と同じ目線に立って 考え直してみませんか?

ハラスメントはどうすれば起きないのか?

事業主・従業員・お客さまの責務を明確に

ぶっちゃけ 規則を作っても 誰も読まないし あんま意味ないでしょう
研修会なんて 誰も聞いてないから時間のムダ だったら

  1. 規則を作る
  2. 精神的なメンター制度を作る
  3. 関心と理解を深める取組をする
  4. 就業規則に事業主の責任を明記する
  5. 労働契約書に従業員の罰則規定を明記する
  6. お客さまとの契約書にハラスメントを行った場合の契約解除条項を明記する

※具体的に不利益が生じることが分からなければ 人の行動は変えられませんよ


報復の禁止~相談しやすい環境を~

被害者の多くは 報復を恐れます

  • 仕事をもらえなくなったらどうしよう・・・
  • 仕事辞められたらどうしよう・・・
  • 仕事を受け入れてもらえなくなったらどうしよう・・・
  • アタリが強くならないだろうか・・・
  • 逆に 自分が注目されるはちょっと・・・

人の不安は無限に広がります

ですから まず第一歩として 報復とはなにかを明確にし 「不利益取り扱い」を禁止する条項を規則に盛り込むのがいいでしょう


他社との取り決めを結ぶことはとても有効 だが

ハラスメントは 他社や他事業所から受けることも多々あります
ですから 他事業所と取り決めを結ぶことはとても有効です

ただ 一介の従業員はできませんし 管理者クラスの方も とっても面倒ですよね
だって 仕事が増えるだけで 直接的なインセンティブが見えませんから
「他事業所との連携協定を結ぶことで 第三者評価にも影響します」というインセンティブを伝えてみるのもいいかも知れませんね

オープンで風通しの良い職場を

規則を整備したところで 心から理解しなければ ハラスメントは形を変え 必ず起きます
根本的には意識改革が必要です
では どういう意識を持てばいいのでしょうか

役職や地位は 人格の上下ではない

うちの会社は倫理要領に「本来、人間に貴賤上下はない。」としていますし
新任者研修でも「社長や管理者やケアマネが偉いわけではない 役割分担だ」とお伝えしています
だって 現場の介護職員がいなければ 事業所は成り立たないのですから
役職や地位は単なる役割分担にすぎない
こういう意識を持つようにしましょう


人間関係の構築

ハラスメントは 受け手の感情にも大きく左右されます
例えば最近何かと話題の「マルハラ」って知ってますか?若い世代は”句読点”に軽い恐怖を覚える人もいて LINEなどで句読点を使うと「ハラスメント」と感じるとのこと こんなの 年配者は知ってなければわかりませんよね?
しかし 根源は”句読点”ではありません 日頃からお互いの意思疎通ができていれば 例え不適当な言葉遣いがあっても 問題になることは少ないもの
あたりまえですが 日常から人間関係を構築しておきましょう


「隠し事」がすべての元凶

ハラスメントに限りませんが ”悪いこと”は 必ず「隠し事」で問題が大きくなります

  • 部下に注意したいけど・・・
  • 同僚のここは直した方がいいけど・・・
  • 上司のここが気になるけど・・・
  • お客さんのこれは嫌だけど・・・
  • 他事業所の〇〇さんにこうして欲しいけど・・・

伝えなければならないことを伝えず ずっと心にしまっておくと ストレスが増大していきます そうしてそのうち そのはけ口として 他人を傷つけてしまいますし
他人との意思疎通をちゃんとしておかなければ 些細なことでもハラスメントと感じるようになります
要するに「言いたいことが言えない」状況は 加害者を増やし 被害者を増やすのです

絵に描いた理想論かも知れませんが せめて身近な職場の中だけでも
「隠し事」のない オープンで 風通しの関係性が理想ですね

万一ハラスメントが起きたら!?

一人や当事者同士で片付けないことです
また 社外の知人や友だちに相談するのもあまり好ましくありません 情報漏洩の可能性にもなりますからね
まずは会社の上司や代表に相談 メンター制度がある会社ならメンターに相談しましょう

下に 公的な機関のリンクを貼っておきます

カスハラ・就活ハラスメント 相談窓口
総合労働相談コーナー
宮崎県働く安心サポートダイヤル
みんなの人権110番(全国共通人権相談ダイヤル)
あかるい職場応援団_相談窓口のご案内
宮崎労働局_総合労働相談コーナー

参考資料

このページは、厚生労働省の資料を基本にして当社用に作り直したものです