「主治医との連携体制の構築」と聞くと何やら難しそうですが
そんなに難しく考えなくても大丈夫ですよ
ちなみに
かかりつけ医:全体的に考慮してくれる医師(町医者など)
主治医:特定の疾患を専門的に見てくれる医師(総合病院の専門医など)
リスクの優先順位
1.生命
2.重篤(死の危険が切迫)
3.重症(生命の危険がある)
4.中等症(入院が必要)
5.軽傷
やみくもに「病院におまかせ」ではなく
どの程度のリスクがあるかを考えて連携しよう
頭部の強打でもない限り 本人に活力があればたいてい大丈夫
ちゃんと切り分けをしましょう
日頃を知っているヘルパーの出番です
連携の心得
相手も同じ人間・同じ従業員です お互いを協調しながら連携しましょう
- まず ビビらない
- 医療用語は覚えなくていい
- 病院に行く前に まず事前連絡確認
- 「医者に投げれば とりあえずOK」と思わない←「責任転嫁」と同じ
- 病院選びはあくまで本人・家族
- 医師の都合を考える
- 病院受付の都合も考える
- 要件は「目的」だけを
- だらだら経緯を説明しない 目的だけを伝えるため整理しておく
- 症状、時間経過等を紙にまとめておく
平常時にしておくこと
- アセスメントをとっておく
- 病歴を確認しておく
- (必要な人は)薬を確認しておく
- かかりつけ医を確認しておく
- (必要な人は)日頃の記録に病状を書いておく
- いつでも情報を見られるようにしておく
- いつでも情報を出力できるにしておく
アセスメント・病歴・薬・かかりつけ医
- ケアマネ・提責どちらも必ずアセスメントをとる
- 提責はケアマネ情報でよいが システムに入力しておく
- 病歴はアセスメントに入力欄がある
- 薬事情報は全員確認する必要はない
急変がある方 服薬介助がある方 など - お薬手帳がある方はそれでよい
- かかりつけ医はアセスメントに入力欄がある
日頃の記録に病状を
- 全員である必要はない
急変の可能性がある方 服薬介助の必要がある方 など - 日頃健康な方でも不調の際は記録をする
- いつから症状がでたのか
- どんな症状か
- 症状は継続か 断続か 断続なら回数を
- 服薬や処置をしたら その記録を
- 記録は文章でなく 単語や箇条書きでよい
記録の書き方はこちらを参照 - 熱発は 体温とその時間を記録する
- その他 必要に応じて次の情報を
排尿・排便の有無 便の状態 血圧 皮膚状態 気分 など
いつでも閲覧可能に
- 病院付添や救急隊などにすぐ情報提供できるようシステムの使い方を覚えておく
- 排尿の記録など 長いものに限り 紙などに出力して渡す
- できればメール、LINE、FAXなどだと誤りも少ない
いつでも出力可能に
- システムを使う
- いちいち紙に出さない
- システム→レセプト→訪問介護→アセスメント→利用者名
- 情報提供先に応じてPDFか紙かを確認
- 情報提供先の連絡先を確認 メール、LINE、FAXなど
病気になったら
- 救急の判断
- 受診の必要性の判断
- 提責に連絡・相談
- 家族・ケアマネに連絡・相談
- 病院受診の段取り
- 必要に応じて福祉(介護)タクシーの手配
救急の判断
- 生命・重篤・重症の場合は まず119番
- その後 提責や家族等に連絡
救急時マニュアル「心肺蘇生法」はこちらを参照
事故発生マニュアルはこちらを参照
受診の必要性の判断
- 中等症(入院の必要性)か軽症かを判断する
- 中等症の方の場合は 本人・家族に受診を強く勧める
- 判断がつかない時は提責・ケアマネ・家族に相談
- 軽症の場合は 本人・家族に相談
決して意図的に勧めない - 「とりあえずすぐ病院」は「責任放棄」と同義 感心しない
本人・家族の意志が第一(中等症・軽症に限る)
- 「積極的な治療をしない」も個人の意思
- 「過保護すぎる受診」も個人の意思
- 介護員の私情は絶対ダメ
不勉強な介護職員ほど 感情で判断します マジで注意しましょう
コンビニ受診はダメ
- 「何かあったら大変だから」はダメ 「責任放棄」と同じ
- 考えるべきは
「お客さま」
「主体性」
「在宅生活」
受診前に必ず病院に連絡を
- 予約や定期受診の場合はその指示通りに
- 急な受診の際は、必ず事前に確認の連絡をすること
- お客さまの「いいなり」もダメ 必ず事前受診確認を
- 受付時間の確認も忘れずに
「行ったけど閉まってた」「急なオペが入った」「別の病院に回された」はものすごく多いです 絶対に事前の予約確認してください
病院が知りたいこと
病院にいったら 病院が知りたい事を伝えるだけです
- 何を治療したいのか
- 病状(いつから どんな 継続か断続か)
- 病歴
- お薬手帳
- 他のかかりつけ医
- 担当ケアマネ
医師は「お代官様」じゃない
医師に「不安・疑問・困りごと」などを伝えたら それで万事解決!と思っている人がものすごく多いです
医師は専門科の治療が仕事 お困りごとを聞くのが仕事ではありません
ヘルパーやケアマネだって お客さまに 介護以外の日頃のお困りごとの解決法を聞かれたらこまるでしょ? 同じことです
医師だって ほとんどが 私たちと同じ従業員 忘れないで!
病状にはこういうことを伝える
- 痛みの場所・程度・時間
- 吐き気・息切れ・顔色
- 既往歴:過去の手術・持病・アレルギー・服用している薬
(以下 必要に応じ)
- 体温 その時間
- 排尿の有無 尿量
- 排便の有無 便の状態
- 血圧
- 皮膚状態
- 事件性があるか など
言葉が難しければ写真や動画でもOK
- 皮膚状態など表現が難しければ写真でもOK
- システムの訪問記録に写真残せます
医療用語を使う必要性はない
- 無理に医療用語を使う必要はありません
- 病院で医療用語が分からなければ その都度聞いてください
(素人相手に専門用語を使うほうが悪いと思ってください) - 自分の言葉でいいですが 客観性は忘れずに
日頃の記録を出力すればおしまい
- 情報提供先に応じてPDFか紙かを確認
- 情報提供先の連絡先を確認 メール、LINE、FAXなど